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てぃーだブログ › たるーの島唄人生 › 島唄に思う › 歌う人生

歌う人生

今日は喫茶店で会合。
21日に行う「合同練習」の打ち合わせである。
海田・横川教室、海田公民館講座、中国新聞文化センター興銀ビル教室から担当してくれる方に集まってもらった。
こういうことは初めてである。

教室にはそれぞれいろいろな相違点があり、成り立ちや決まりも違う。

ただ仲西光雄先生の代稽古として私が教えさせていただいていることが共通点。

一度集まって稽古をしてみよう、という発想。
みなさん、経験の度合いはさまざま。はじめて三線を触ったかたもいれば、民謡コンクールの優秀賞をめざす方もいる。
とにかく、一度集まって、練習してみたり、教えあって、楽しい時間も、コンクールに向けた緊張した場面も体験してもらおう。
そういう気持ちで企画したところ、担当のみなさんにもこころよく共感してもらい、今日はその準備の会合。

いつも教室みているみなさんの表情とはまた違うし、みなさんもそう思ったかもしれない。
そういう面も交流できたら面白い。

私は、ひとりひとりに内在する可能性がどれだけ沖縄民謡の力を借りて発揮されていくか、それが楽しみであるし、願いでもある。

ふと会合をしながら、思ったことがある。

私たちは日本の社会にいて、あまりにも過去の人々が作り上げてきた芸能とは無関係の生活をしている。

歌、これは人類が言葉を得るとともに身に着けた技能であるにもかかわらず、現在の生活ではあまりにも遠いものになっている。宴会の2次会にカラオケで狭い箱の中で煙草のにおいに我慢しながらマイクを握る、そんな瞬間にしか「歌」は友達でしかない。

昔、宮崎の家では、なにごとかあると宴会に人があつまり、歌や踊りに興じていた。そういう文化は今は宮崎でも薄れている。

鳥が空を飛ぶ羽を持っているのに飛ばなかったらどうだろうか。

人は、美しく鳥のように歌う声帯や口を持っているし、鳥にはない言葉でメッセージを自由自在に伝えることができるのに、歌わない、というのは、その飛ばない鳥と同じだ。

すくなくとも、うまく歌えなくても好きなら、歌い続けて、すこしずつうまくなる道が開ける。そういう道を自分から捨てている、いや捨てる社会になっていることがとても悲しい。

喜びも悲しみも、愛も憂いも、言葉だけでなく歌で表せたらすばらしい。
それでこそ辛い仕事も、人間関係も、悩みがあっても生きていける力だと信じている。

沖縄の民謡は、沖縄の人にとってとても大切な財産。それとともに私は、歌を日常の生活のなかで大切にしている沖縄の人々の暮らし方は、私達がいつか忘れ去った(捨ててしまった)行き方を残しているという気がしてならない。

沖縄の言葉が、一地方の方言ではなく、日本語を二つにわける大きな言語の幹のもう一方、だと私は信じているが、沖縄の芸能もそうではないだろうか。

そうして芸能を大切にしている沖縄の人々に私達が習うべきなのは、人生の中でもっと芸能、文化を大切にし、そこにかける時間をもっと増やす必要性である。

仕事に疲れ、人間関係に疲れた本土の私達は、今の信じられない事件が連続する社会におびえ、その処方箋を「愛国心」とか「道徳」などに安易に求める意見も幅を利かせ始めた今、歌うことを人生に取り戻すことをはじめるために、そのいい見本である南の島の人々にもっと目を向けていきたい。





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2006年05月13日 22:03
この記事へのコメント
たるー先生、こんにちは!
久しぶりにこちらをのぞかせていただきました!
PCが故障し、修理に出すこと数週間・・・・
ネットをみることの出来ない環境に随分イライラさせられました・・・。

さて、只今私の三線がお世話になっております。
先生の大事なお時間を裂いてしまったのではと思い
勝手なお願いをしてしまった事を少し、反省しています。
本当に本当に申し訳ありません・・・・


先日、韓国の方の結婚式のお手伝いをさせて頂く機会がありました。
モチロン、韓国からお越しの方も多くく、どうなることやら・・・と
不安いっぱいでした。
しかし、始まってみると、カラオケでは日本の歌、韓国の歌が
飛び交い、お互いに歌の意味はわからなくとも
一緒に手拍子をしたり拍手やかけ声もあったりと
それはそれは、大盛り上がりでした!
“歌”って不思議だなぁ~と・・・。
歌うことの素晴らしさ、人と人とをつなぐ事を実感したひとときでした。
Posted by yukky at 2006年05月25日 17:26
yukkyさん
歌、音楽は人の心にある壁を越えていきますね。
アフリカでは太鼓のリズムでコミュニケーションをする人々もいるくらいですから、人は言葉以外に心を通じ合わせる手段として歌、音楽をもっているんでしょうね。

さて、三線は派手な楽器ではないのですが、それを慣らして歌を歌うというのはとてもすばらしい演奏方法です。

ゆっくり習得していきましょうね。

三線、確かにお預かりしてますよ。練習できないので寂しいのでは?あ、相方さんのがあるかあ。
Posted by せきひろし(たるー) at 2006年05月27日 11:23
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