
南風(はえ)と共に

一日組は、よく健闘した。
歌三線の勝負(すーぶ)は、舞台の上でわずか2〜3分で終わる。
歌詞間違いには容赦なく審査員9名からブザーという審判。
三線もミスが重なると同様。
しっかり練習を積み重ね、自信をもたなければ、作りものやごまかしの仮面はすぐ剥がれるのがコンクール。
しかし、何が起こるかわからないのもコンクールだ。
広島からの一日組のあゆみちゃん。よい声で安波節を歌い出した。
無事、歌い終わり袖に戻ったあゆみちゃん、紅潮した顔で
「はえが、はえが」
「はえ?はえがどうしたん?」
「私の額に蝿がとまって、歌いながら追い払おうと首を振ってしまったんです!」
師匠も来られて「蝿が会場に紛れ込んだみたいだね、事務局も明日は殺虫剤を持ってくるらしいよ」とおっしゃった。
歌っている最中に小さな虫が口に入り、あえて飲み込んで歌い切り、みごと合格した話を去年聞いた。
何が起こるかわからないコンクールのステージ。
沖縄だけにさわやかな南風(はえ)の歓迎ではなくハエの歓迎をうけたあゆみちゃんは、それでも安波節を止めることなく見事歌い切った。
虫だけに「無視」?(笑)
何ヶ月もの積み重ねがあったからこそ不測の事態にも揺るがなかったのだろう。
昨日ステージに立ったみなさん、どなたも素晴らしかった。
そして二日組のみなさんもがんばってほしい。
今日の発表が待ち遠しい。
2009年07月04日 08:53
Posted by たる一
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