QRコード
QRCODE
アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 12人
てぃーだブログ › たるーの島唄人生 › 想い › 門を叩く

門を叩く

「沖縄の民謡をやりたいが、それを酒の席での盛り上げ役や宴会芸に留めるのはどうか。」

「1時の沖縄ブームでかじるようなことはしたくない。」

「本格的に習い、生活の一部にしたい。」

私が三線をはじめた時の思いである。断っておくが、あくまで自分の姿勢である。

いろいろな動機で唄三線をはじめることがあってもいいし、コンクールや本格的な民謡だけを弾くばかりでなくてもよいと私は緩く思っている。

ただ、そういう方の中から、本格的に民謡を習いたいというかたを生みたい。沖縄の先生方の指導のもと、生まれや性別に関わらず勉強できる場所を広島に作りたい。それが教室をはじめた動機。

つまり「入口」を作りたかったし、いまでもそうだ。

最近では「きよしのズンドコ節」をやったり知床旅情を公民館の生徒さんらとやる。
みなさんが楽しみながら三線の演奏の技能を高められたらと思う。
そんな幅はありつつも軸は揺るがせたくないと思う。

昨日の海田教室。沖縄で仲西先生のご指導を受けてきたF君がコンクール優秀賞の課題曲「宮古根」「染みなし節」を披露した。
いくつか直されて、本人は「まだ直っていないんです」といいながら、見事な歌いっぷりだった。

上等だ。

F君のような唄三線への取り組み方は、教室でも初めてといってよい。
ひとつのよき先例だ。

単身、沖縄に行き師範に稽古をつけてもらう、なかなか誰でもできることではない。経済的にも心理的にも負担は小さくない。

私も最初は、鬼に食われる…というと先生に失礼だが戦々恐々として門を叩いた覚えがある。もちろん厳しい稽古ではあったが、終わってからの満足感はなにものにもかえがたい。

私には、沖縄に行ってどんな観光地を回るよりも、また民謡酒場に行ったり買い物するよりもワクワクし、充足感があった。帰宅してからの毎日にさらに芸を磨きたいという希望がわいた。
目をつぶれば、何回も繰り返しうたわされ、めまいでたおれそうになりながらも笑顔の先生の顔が浮かんだ。
また稽古して沖縄へ行きたいと思った。

単純といえば単純な、この稽古のための旅が日常の中での唄三線の在り方を変えた。

まだヒヨッコの私の教室が、仲西先生のような稽古の場所になるには何十年かかるかわからない。
F君のように三線担いで師範を尋ねる旅を是非してもらいたいものだ。教室にも、また私にも刺激になる。

コンクールの勉強の過程を、このように自分の成長にむすびつける、これが究極の修行といえるだろう。結果は、その後からついてくる。ついてこなければ、さらに修行する。

これからの道がとても楽しみだ。

同じカテゴリー(想い)の記事
え!
え!(2014-05-19 07:12)

パンドラの箱
パンドラの箱(2014-05-16 08:45)

あれーぬーやが!
あれーぬーやが!(2014-05-15 07:19)

広島にて
広島にて(2014-05-02 15:56)

友来たる
友来たる(2014-04-14 09:55)

お幸せに!
お幸せに!(2014-04-07 08:39)

2007年04月17日 23:32
Posted by たる一
Comments(0)想い
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。