飼い喰い

たる一

2012年10月24日 11:39



毎朝の通勤する電車の中で読始めました。

イラストレーターであり、世界の屠殺施設を回ってルポを書いている筆者が、実際に三頭の豚を飼育し、最後は食すという体験記です。

おきなべさんという方の「沖縄片思い日記」で見つけました。

三頭の豚には名前もありました。


裏表紙はショッキングなイラストが。

でもとても興味があります。

まだ小学校の低学年のころは宮崎の実家の斜め前には養豚場があり、風向きによっては餌の残飯の匂いやハエに悩まされたり、でも慣れっこになりましたが。

その頃は残飯をいれる一斗缶が各家の前にあって、養豚業者が毎日回収し、それが豚の餌になっていました。

近所にはけっこう養豚場がありましたね。

当時売られていた豚肉にも皮がついていて、食肉処理場で押された青いスタンプが、焼いた豚肉に残っていたのははっきり覚えています。

豚と豚肉とがはっきり見て分かる時代がありました。

今の子どもたちは、ペットの豚は知っていても飼われていて食される豚はどれだけ知っているでしょうか。

可愛い〜と情が移っても、いつかは屠殺され、トンカツや野菜炒めとなって晩御飯やお弁当になる「豚」という生き物の運命をどうとらえたらいいのか。

動物は食べない、というベジタリアンの生き方も選択の一つでしょう。

でも昔から人間はそうしてきたし、未来にもそうするでしょう。

だんだん経済が「発展」すると、先進国は「綺麗」になり、こうした畜産は見えなくなり、ましてや屠殺なんて隠される社会に生きていると、なんか目隠しされて食べている気がするのです。

読みかけですが、ぼちぼち読んでみたいものです。

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